Adstream
Cambriaの各リリースで追加されて行く機能によって、それまで多くのツールや機能が必要になったワークフローを簡略化することができました。今では複雑なワークフローが、1つのトランスコーディングステップで完了できます。

- Michael Moorfiled Global Broadcast Services Manager

Adstream

Adstreamは、ブランド、クリエイティブエージェンシー、プロダクションハウス、およびメディアオーナー向けのコネクティッドソリューションを提供します。コラボレーションツール、デジタルアセット管理機能、グローバルデリバリーシステム、さらに強力な分析機能をすべて組み合わせることで、よりスマートでコラボレーション型の広告ワークフローを提供します。

トランスコーディングの拡張

ワークフロー内でのトランスコーディングリソースの最適な割り当てを実現することは、従来難しいものでした。割り当てるリソースが少なすぎると、需要がスループットを超え、バックログが増加してしまい、SLAのリスクおよびエアタイムをミスする可能性があります。逆に、割り当てるリソースが多すぎるとコストが増加し、収益が減少します。
Adstreamは、このバランスを極限まで実現する卓越した技術を持っています。
Adstreamは8つのAWSリージョンでトランスコーディングを行います。そのどこかで、トランスコーダーの置き換えや更新を行う場合、主な要件の1つは需要に応じて効率的にスケーリングできることです。

コンテンツの制御とオーケストレーションを行うAdstreamワークフローエンジンでは、すでにスケーラビリティを持っていましたが、本当の課題は、このコンテンツを処理するトランスコーだーを見つけることでした。これは、オープンソースソリューションの限界を超えるものでした。

Capella SystemsのCambria FTCおよびFloating Licenseのメカニズムを使用して、Adstreamは垂直および水平スケーリングする方法でトランスコーディングの需要を処理します。

シンプルなトランスコーディングキューのスケーリング

Cambria FTCの効率的なトランスコーディングキューサイズと個々のジョブごとのトランスコーディングの優先度を設定する機能は、ピークに対処し、ボトルネックを管理する最初のステップです。

Cambria FTC APIを使用することで、ワークフローエンジンは、あらゆる状況の仕様に合わせて、同時実行するトランスコーディングジョブ数を設定でき、スループットのバランスを適切に保ってI/Oのボトルネックを回避できます。

ジョブごとの事前優先度設定とキューの最適化を組み合わせて、Adstreamは優先度の低いコンテンツよりもJITおよびSLAの重要なコンテンツを先にトランスコードするようにします。

垂直スケーリング

Cambria Floating License APIを使用すると、利用可能なライセンスのプールからジョブにライセンスを付与することができます。その後、ライセンスは、完了したインスタンスから新しいインスタンスに移行されます。

デフォルトのCambriaライセンスモデルは最大64コアのインスタンスをサポートしていますので、BAUを中断することなくインスタンスサイズを適切に増やし続けることができます。

需要が減少すると、インスタンスサイズを適切に縮小したり、不要になった場合は完全に終了して、ライセンスをプールに戻すことができます。

水平スケーリング

任意のAWSリージョンのS3ストレージに保管されているコンテンツがAdstream AWSリージョンのいずれかでトランスコードされる可能性は十分にありますが、この地域間の処理はスケールの面では実用的ではありません。

Adstreamクライアントの地域のピークは、時差の関係と一致します。すべてのリージョンで利用可能なフローティングライセンスのプールにより、そのリージョン内での需要の急増を処理し、トランスコードキューの負荷分散と最適化を可能にします。

Adstreamの自動導入メカニズムは、構成ミスや地域間の差異を防ぎます。1つのAWSリージョンで使用するすべてのツールは、DR戦略の一部として一貫性のある製品を提供するために、すべてのリージョンで使用できる必要があります。

Capellaによる、更新プログラムのインストールの自動化やAPIによる機能設定が大いに役立ちました。これにより、UAT環境での新しいソフトウェアリリースと機能を、実稼働環境に展開する前に評価する作業が簡素化されました。

ワークフローの簡素化

進化し続けるCambria FTCにより、各放送局またはプレイアウトプロバイダーの仕様と要件を満たすために必要なサブシステムの数を減らすことができました。

オーディオマッピングとリニアオーディオの正規化は非常に複雑ですが、スレートを動的に作成し、カスタムヘッドビルド提供と同様に必要なステップです。Cambria FTC APIを使用して、このすべてとトランスコーディングを1つのステップで行います。

システム全体の速度が最適化されるだけではなく、無駄の無い強力なインフラストラクチャーによって、問題発生の可能性が減少し、サポートの管理が容易になります。

Cambria FTCがS3バケットとの間で直接コンテンツをトランスコードする機能により、特に長尺のコンテンツの処理や、素材ファイルとターゲットファイルのステージングに必要な大量の一時的なストレージの設定が効率化できました。